【MIYAGI’s EYE】台東デザイナーズビレッジ 卒業ブランド報告会 part1

By on 2016年5月29日

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◆台東デザイナーズビレッジ 報告会レポート

これから起業する人やブランド立ち上げたばかりの方のヒントになればと、

「デザビレ報告会」に行ってきました。

3時間以上の報告会なので6回に分けてレポートします。

今春、台東デザイナーズビレッジを卒業した6組が、3年間を振り返って事業活動を報告します。

ブランドを起ちあげて、不安と葛藤を乗り越え、何度も試行錯誤を繰り返し、

必死に仕事に取組んだ6組の成長ストーリー。

毎年、「リアルな起業体験を聞くことができた」「話を聞いて元気になった」「感動した」との声があがっています。

これから創業するクリエイターには、普段知ることができない先輩達の、

リアルな創業体験を聞くことで、今後の参考になるでしょう。

また既に事業活動をしているブランドや企業の皆さんには、彼女たちがどのような活動を経て

成長してきたかを知ることで普段の仕事を振り返り、初心に思い出すきっかけになるかもしれません。

■日時 平成28年4月22日(金) 午後6時~9時

■発表者

1.COOVA 瀬谷志歩 (テキスタイル)

2.Ruca 與那覇佐智 (ジュエリー)

3.Fillyjonk 兼森周平 平岩尚子(ジュエリー)

4.Romei 林宏美 (婦人服)

5.SUNI 康舜香 (ジュエリー)

6.tete 古田佐和子 (バッグ・革小物)

*

■内容例 卒業報告6組から

・ブランドを立ち上げる経緯

・どのようなブランドなのか

・入居時の目標と、現在の状況

・成長のために苦労したこと、挑戦したこと

・自分で成果が上がったと思えること

・卒業後の活動等について

会場は約100名の参加者で満員に。

8割が20代の女性が中心で、皆さん真剣に聞いていました。

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1.COOVA(コーバ) 瀬谷 志歩さん

COOVAとは、工場を意味するそうです。

テキスタイルのブランドでストールやブランケットなど手織りの存在感を古い織機で織って

オリジナリティーや世界観を表現しています。

瀬谷さんは、学校を卒業して八王子の織物工場に就職して、様々な仕事に携わってきました。

そこでの生産の現場で感じたことは、

 儲かっていない(OEM中心だといい方が悪いが下請けになってしまい値段が取れない)

 現場の地位の低さ (革の業界も同様生産者に対する評価が低い)

 意識の低さ    (必然的に受け身の体勢になりがち)

に疑問を抱きました。

*

そこで、

凝り過ぎていない永いサイクルの商品で、使う人が心地良さを感じる仕事を目指しました。

その後の流れは。。

就職した八王子の織物工場が廃業→自分で起業→デザビレ入所。

ゼロから生産工場を探し、生産者の負担にならないようにリスクは自分で取り、

他の産地と土地を見て回りました。

生産者の気持ちがわかるのでそれは強みになったそうです。

それからコンセプトを見直し→「手織りと機械織りの間のもの」にベクトルを向けて

具体的にどんな人がどんな時に使用するか?を練り直し、

ホームページやカタログも作成して商品の魅力を伝えました。

卸先は訪問して新規開拓も、瀬谷さん自身で営業にいっていました。

その後卸先は増えましたが継続、リピートがないので

卸先への教育 販促物や商品説明

商品の魅力をもっと伝えることを意識したそうです。

*

⇒デザイナープロフィールの冊子を作って店に置いてもらう

⇒個展で配る。SNSの活用

⇒ブランドを消費者に知ってもらう

⇒自分自身を知ってもらうことが大事、というところに行きつきます。

努力を繰り返していくとお客様から手紙がくるようになり、ファンが出来てきました。

今まではいい商品を作っていれば売れてきたから、商品の良さを伝えたり

自分のプロフィールや思いを伝えることはやりたくなかったとのこと。

やりたくなかった事をやるようになり、新しい発見や成果が生まれ、結果に結びついています。

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デザビレに入って良かったことは?

モノを売る力が、作る力以上に必要だと気づきました。

売れないのは商品のせいではない⇒魅力を伝えきれていないだけ。

他の業種の世界を知ることができる。

(入居者、セミナーなど聞いて)アドバイス、相談に乗ってもらえる。

補助金の情報を知ることができ、アドバイスもいただける。

メンターに相談できる。

といったことを挙げられていました。

*

瀬谷さんは勤めていた工場が廃業になり、厳しい現実に落ち込んだ中、

自分でやるしかないと起業して、着実に進んでいるように感じました。

印象的なのは、はじめはクリエイターさんにありがちな商品の良さ、魅力や

自分のプロフィールを伝えるのが苦手だったことです。

いい商品をつくるだけでなく、魅力を伝えることが必要だと認識して、

プロフィールの冊子やSNSなど行動に移して成果をあげられていることは

大変参考になると思います。

今後もぜひ頑張ってほしいです。

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◆宮城基郎 プロフィール◆

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DCアパレル、大手バッグ製造卸会社に30年間謹務。

営業、MD業務や新規ブランド立ち上げに関わった後、2015年1月より独立。

「革業界、バッグ、革小物業界を元気に」を理念に、生産・企画・営業まで、

トータルにアドバイスできる強みを持ち、現在数社とコンサルティングを行っている。

現在タンナーさんと協業でオリジナルブランドを立ち上げ、新たなメイドインジャパンの

切り口でものづくりにもチャレンジ中。

自身のサイトでブランディングノウハウやファッションビジネス情報の記事を更新中。

http://miyagiplanning.com

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About 川崎智枝

靴・バッグ業界の経営コンサルティング会社にて、23年間MDアドバイスや店舗の活性化、店長・スタッフセミナー等を実施。2014年4月よりフリーとして活動。 コンサルタントとしてメーカーや小売店に対し、「何を売るか」「どう売るか」までを幅広く指導。また研修コーチ、ファシリテーターとして人材育成ワークショップなどを開催。 日本皮革産業連合会主催の皮革研修では、三越伊勢丹、大丸松坂屋などの百貨店を中心にファシリテーターとして研修を実施。 生涯学習開発財団 認定コーチ、日本ファシリテーション協会会員。 業界誌「フットウエア・ プレス」、「インテリア・ビジネスニュース」にライターとして執筆中。 著書「靴・バッグ 知識と売り場作り」(繊研新聞社)など。Bag Number編集長。

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