「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019」クリエイティブかつソーシャルな革づくりを東京から発信/長坂染革株式会社

By on 2019年5月21日

革新と革本来の魅力を追求し、東京レザーをアップデート

 

ものづくりは時代を映す鏡。30年続いた平成にピリオドが告げられ、次の時代へと向かう。そんな空気を感じ、呼吸するように、しなやかに進化し続ける長坂染革。染色、オイル、ワックス、こがし加工…と技術を駆使し、革本来の魅力を探る。

ナチュラル感、ハンドメイド感、エイジングほか革好きユーザーの嗜好を把握する一方で、企画担当者の意向も柔軟に反映。ベテランのクリエイターはもちろん、キャリアの浅いビジネスパーソンからも頼りにされている。

 

重厚感のあるヌメ革から、繊細なインクジェットプリントまで守備範囲は広いが、豚革の魅力をよりよく引き出す仕事を心掛け、持っている技術を注ぎ込む。

「ひとつひとつのご依頼に丁寧にお応えできるよう努力しています。地道にやっているなかで『また頼みたい』と言っていただけるのがうれしいです。こうした積み重ねで東京の革づくりに携わる一員として、できる限り次の世代へつなげていきたい」と代表取締役社長 長坂守康さん。

長坂さんは建築関連の仕事から転身。祖父から続く家業を継いだ。3代目社長自ら現場で手を動かし、若いつくり手、女性スタッフたちを牽引。瑞々しい感性と円滑なチームワークで東京レザーをアップデートする。

 

(画像:「JFW JAPAN CREATION 2019」出展ブースより)

 

革・もの・ひとをつなぐ、熱きクラフトマンシップ

 

「乗用車の内装を試作するご依頼や、ステーショナリー、プロダクトなど、普段関わることがない案件は大変刺激になります。今後もいろいろなジャンルにチャレンジしていきたいです」(長坂さん)。

近年、「クリーマ」「ミンネ」といったハンドメイドマーケットプレイスの需要拡大に合わせ、個人で活動するクリエイターが増加。長坂染革では小ロットの注文にも受け入れ体制を整え、培ってきた技術力と経験で対応している。

「工場見学についてのお問い合わせも増えているので、業務に支障がない範囲内でご希望に添えるようにしています。これまで有力バッグメーカー、セレクトショップ、百貨店ほか、たくさんの関係者にご覧いただきました。人工皮革と皮革の違いをはじめ、基本的な知識を学ぶ機会がない販売スタッフの皆さんにレザーの魅力をお伝えできたらと思います。皮革業界のためになりますし、社会貢献の一助になればいいなと。弊社は浅草、墨田エリアから離れているのですが『浅草エーラウンド』関連企画にもご協力させていただいています」(長坂さん)。

皮革を起点に、ものづくりとひとをつなぐ、同社のクラフトマンシップ。長坂社長をはじめ各スタッフの胸にそっと灯り、ジャパンレザーの未来を照らす。

 

【エディターズメモ】

■牛革、ゴートなどのタンニンなめし革も対応。

■美術大学を卒業した若いスタッフが在籍し、感度が高い革づくりが秀逸。

■イベント用に皮革小物の販売(不定期)も行う。

 

長坂染革株式会社

東京都葛飾区堀切1-34-8
TEL:03-3691-1161
FAX:03-3691-1512

東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」を再構成

東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」
平成30年度 東京レザーファッションフェア2018(ピギーズ・スペシャル)に係る都内皮革鞣製業の広報・宣伝事業

企画:株式会社ソーシャルデザイン研究所
取材担当:鈴木清之(「B.A.G.Number」)

 

 

ブックレット「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」は、「第100回東京レザーフェア」(2019年5月22日~23日開催)の会場内、東京都/東京製革業産地振興協議会ブースで設置・配布予定

 

2019年春、リニューアルした東京都立皮革技術センター公式サイトでは、ブックレットの誌面をPDF化。オンラインで閲覧可能です。

東京都立皮革技術センター 

http://www.hikaku.metro.tokyo.jp/honsho/pigskin/

About 鈴木 清之

オンラインライター、ブロガー。「装苑ONLINE」、スタイルストア「つくり手ブログ」<徒蔵(カチクラ)ガイドブック>ほか、一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA/皮産連)オフィシャルブログおよび関連事業のSNSアカウント<中の人>業務、コンテンツ運用を担当。 紙媒体ではムック「日本の革」(エイ出版社)の取材・ライティングを担当した。 弊誌では担当分のニュースを「B.A.G.NUMBER LENS」として発信。日本国内のバッグブランドを中心に財布、革小物からライフタイルグッズまで幅広く「レザー」「エシカル」「ナチュラル」「サスティナブル」に関するトピックを紹介している。 東京・北千住で生まれ、リーガルコーポレーション(現在は浦安に移転)や大峡製鞄をはじめとした ものづくりのメーカー、ファクトリーが身近にある環境で育つ。精肉店の三代目として家業を継ぐべく竹岸食肉専門学校を卒業。ファッションへの夢を断ち切れず、文化服装学院に入学、同校ファッション情報科を卒業。

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