「スペシャリストブログ」<宮城基郎> 新しい仕組みづくりに注目が集まる「aemono exhibition」レポート

By on 2017年8月26日

「スペシャリストブログ」今週のエントリは、プロダクトイベントのレポートです。皮革業界と同様に、他ジャンルでも抱えている悩みは共通。社会問題をクリアにするのは、あたたかな思いと洗練されたクリエイションでした。著名なデザイナーとつくり手たちとのコラボレーションによる新しいものづくりのスタイルとは?

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こんにちは、宮城です! 東京・小石川<DESIGN 小石川>で行われたイベント「aemono exhibition」に伺ってきました。(画像:「aemono exhibition」フェイスブック イベントページより)

今週はそのようすをご紹介します。

新プロダクトブランド<aemono>とは?

このイベントでフィーチャーされていた<aemono(アエモノ)>という新しいプロダクトブランドは・・・。

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<aemono>は、これまで特注家具の製作管理を
行ってきた<SOLO>が、 その経験を活かし立ち上げた
新しいプロダクトブランドです。
<aemono>のプロダクト開発が始まる
きっかけとなる思いは、
「廃棄されたり安定供給の難しい素材を活用できないだろうか」
「普段は裏方に徹している腕と知識を持つ職人や
小さな工場と、使い手を近づけたい」
「建築家が物件のために作るプロダクトを商品化できたら」と
実にさまざまです。
そして、デザイナーの自由な発想と魅力的な素材、
さらに全国津々浦々の作り手が、
既存の役割を越え、話合いを重ねながら、
まさに「和え物」のように
<aemono>の商品づくりは始まっていきます。
既存の概念に当てはめてみると、
きっと遠回りや不効率に見えることも 多いかも知れません。
でも、生産量によらず、常に質の良いものを
継続して流通できる
新しい仕組みを追求していきたいと考えています。

(<SOLO>オフィシャルサイトより)

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このイベントでは5名ののデザイナー(藤森泰司さん、真喜志奈美さん、坂本一成さん、皆川明さん、西沢立衛さん)がそれぞれの思いを込めた作品が展示されていました。販売をスタートするベンチ、フリーボックス、テーブルを発表。開発中の照明、ソファの試作もありました。

表情豊かな天然木の節あり材を生かして

なかでも気になったのは、「A BOX」(デザイン:真喜志奈美さん)と名づけられた、とてもシンプルなボックス。東京の多摩地区檜原村の杉とサワラの木を伐採後、板状にし、特注家具の得意な小野木工製作所で加工されているそうです。

使用された天然木の節あり材は、そのひとつひとつが表情豊か。なんともいえない個性を楽しめます。資材の提供だけでなく「育てて 作って 伝えて 売る」。

資源存在の気づきのきっかけに

「東京チェーンソーズの新しいチャレンジを資源存在の気づきのきっかけにしていただきたい。第一弾は東京の木ですが、全国に広がっていけたら」という思い、熱いです。

そして、皆川明さんが手がけた「LIGHT」。張り子の技術を生かしたシェードをつくりたい、そんな思いからスタートした企画だそう。光を柔らかく通す和紙で鳥のかたちをかたどられ、あたたかみが感じられますね。

張り子の技術を生かしたシェード

鳥取県浜田市では、お祭りなどの伝統行事で使用されるお面がつくられているそうですが、お祭り以外の時期が閑散としてしまうので、何かアイデアはないか? 思案していたそうです。皆川さんのやさしさがしみます。無理な生産はせず、気持ちよく仕事に携われて続けられるように、との配慮も素晴らしい。

社会問題をデザインの力で解決

産業廃棄物となっていた素材の利活用や、伝統的工芸品の継承など、日本各地で生じている問題をデザインの力で解決する、取り組みは、いまという時代に相応しい。皮革業界でも参考にしたい事例です。

会場は最新カルチャーと癒しの空間<DESIGN 小石川>

また、会場となった<DESIGN 小石川>ですが、アートギャラリーのほかオーダメイドプランツやオーダーメイドの家具などがあり、癒される空間でした。いろいろなイベントが行われているようですので、チェックしてみてはいかがでしょうか?

<SOLO>オフィシャルサイト 

http://solosolo.co.jp/aemono-project/

<DESIGN 小石川> 

http://designkoishikawa.com/

◆プロフィール◆宮城基郎

DCアパレル、大手バッグ製造卸会社に30年間勤務。営業、MD業務や新規ブランド立ち上げに関わった後、2015年1月より独立。「革業界、バッグ、革小物業界を元気に」を理念に、生産・企画・営業まで、トータルにアドバイスできる強みを有し、現在数社とコンサルティング契約。現在タンナーと協業でオリジナルブランドを立ち上げ、新たなメイドインジャパンの切り口でものづくりにもチャレンジ。自身のサイトでブランディングノウハウやファッションビジネス情報の記事を更新中。

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About 鈴木 清之

オンラインライター、ブロガー。「装苑ONLINE」、スタイルストア「つくり手ブログ」<徒蔵(カチクラ)ガイドブック>ほか、一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA/皮産連)オフィシャルブログおよび関連事業のSNSアカウント<中の人>業務、コンテンツ運用を担当。 紙媒体ではムック「日本の革」(エイ出版社)の取材・ライティングを担当した。 弊誌では担当分のニュースを「B.A.G.NUMBER LENS」として発信。日本国内のバッグブランドを中心に財布、革小物からライフタイルグッズまで幅広く「レザー」「エシカル」「ナチュラル」「サスティナブル」に関するトピックを紹介している。 東京・北千住で生まれ、リーガルコーポレーション(現在は浦安に移転)や大峡製鞄をはじめとした ものづくりのメーカー、ファクトリーが身近にある環境で育つ。精肉店の三代目として家業を継ぐべく竹岸食肉専門学校を卒業。ファッションへの夢を断ち切れず、文化服装学院に入学、同校ファッション情報科を卒業。

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