【編集長コラム】ベトナムのいま、ウォッチング Vol.4 「ベトナム食紀行」

By on 2015年3月23日

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ベトナムレポートも最終回。

ハノイ、ホイアン、ホーチミンと街を巡った一週間。街を歩きまわり、ショッピングセンターも色々視察できたが、何といってもベトナムの大きな魅力は「食」。

女性達からの人気が衰えないベトナム料理の人気は、素材の味を活かしながらもさっぱりし、それでいて奥深い料理法。言われるほどにはクセはなく、全体的に淡泊だが飽きない美味しさ。タイ料理ほど辛味は少ないので、エスニックが苦手な人も食べやすい。日本食と似ているところもある。

 

ちょうど旧正月とぶつかったこともあり、街では「バンイ・チューン」という「もち米」を使った料理を作っているのに出くわした。もち米を笹の葉でくるみ、この中に豚肉のあんを入れて蒸す独特の正月料理。もち米と正月のつながりも、日本によく似ている。

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料理は野菜が多いのでとてもヘルシー。また国の東側はすべて海なので、魚貝類が豊富なのも嬉しいところ。エビ、カニにとどまらず、見たこともないカタツムリ系、巨大シャコなども面白い。ちょっとグロテスクにも見えるが、味はとても良い。ナンプラーやスイートチリソースなど、何種類ものソースやタレにつけるのがベトナム流。最後は自分の好きな味で食べるのがポイント。

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また、フランス領だったこともあり、「カフェ文化」が充実していることもありがたい。スターバックス系などではない、ベトナム独自のチェーン店がしっかりと根を張っている。お世話になったのは、ハノイでは「カフェ・ルナム(写真)」や「ハイランド・コーヒー」、ホーチミンでは「チュングエン・コーヒー」など。コーヒーだけでなく、軽食も充実している。

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ベトナムコーヒーが一杯3~400円程度と、とても庶民には高い値段だが、しつらいからサービスまで心地よいカフェだ。リラックスや打ち合わせなどにはもってこい。

ベトナムはコーヒーの輸出国としては世界第二位であることは、あまり知られていない。ロブスタ種という種類を多く生産しており、日本の缶コーヒーなどに使われている。

アルミ製の可愛らしい道具でいれるベトナムコーヒーは、ゆっくりと抽出されることでコクと香りがうまれる。今でこそ世界中で飲めるようになったが、そもそもは、フランス人たちが自国のような「カフェオレが飲みたい」と思ったことが始まりとか。

暑いこの国でミルクはたちどころに腐ってしまう。その代わりにコンデンスミルクで代用して飲んだのが、あの独特のベトナムコーヒーのスタートなのだそうだ。

 

ベトナムの庶民の味も充実している。大阪で粉もんを食べるのと同じような感覚で、安くカジュアルに食べられるものが揃っている。

フランスパンに野菜やレバーパテをはさんで食べる「バイン・ミー」、ファーストフード感覚の「フォー」や、太いきしめんのような「カオラウ」など、屋台でほおばる料理もどれもおいしい。観光客が入るレストランと、地元の人が入る店はかなり棲み分けられておりプライスも違うが、個人的には地元の人と一緒の椅子に座って食べることをお勧めしたい。

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カフェと同様、フランス領だったことで「パン」がベトナムではかなりクオリティが高いのも有難かった。

 

食文化はその国の心の豊かさを反映する、と思っている人間のひとりだが、ベトナムに行って日本食が恋しくなったことは一度もなかった。飲食のグローバルチェーンはケンタッキーくらいで、あとは地元チェーンが幅をきかせている。これから先の開発でどうなるかはわからないが、ベトナムらしさがまだまだ感じられる今のフェーズが、庶民にとってはいちばん幸せなのではないかと感じた。

 

そして、食べ終わって外に出ると、ベトナムは夜が暗い。

ツアーに参加したときのガイドが言っていた。

「ベトナムにはまだ原子力発電がありません。水力と火力が中心ですがそれも十分ではない。なので夏の一番暑いときなどは、クーラー使うのでよく停電があります。」

夜の暗さは、とても懐かしいものがあった。いまの日本は、こんなに暗かったらきっと苦情が出そうだが、暗いなかで近所の人が集まり、将棋をやったりおしゃべりしたりしている。

今後はホーチミンの地下鉄がオープンしたり、新幹線の導入が検討されるなどインフラ整備も着々と進んでいるが、インフラと電力供給とは密接に関連している。自動販売機が立っていたり、不必要な電気がついている煌々と明るいベトナムである必要は全くないなーと、満足なおなかを抱えながら密かに感じた。

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まだまだ書き足りないことはあるが、このあたりでベトナムウォッチングはおしまい。またすぐにアジアの旅に出たくなっているので、次回をお楽しみにしていただければ幸いだ。

 

 

 

About 川崎智枝

靴・バッグ業界の経営コンサルティング会社にて、23年間MDアドバイスや店舗の活性化、店長・スタッフセミナー等を実施。2014年4月よりフリーとして活動。 コンサルタントとしてメーカーや小売店に対し、「何を売るか」「どう売るか」までを幅広く指導。また研修コーチ、ファシリテーターとして人材育成ワークショップなどを開催。 日本皮革産業連合会主催の皮革研修では、三越伊勢丹、大丸松坂屋などの百貨店を中心にファシリテーターとして研修を実施。 生涯学習開発財団 認定コーチ、日本ファシリテーション協会会員。 業界誌「フットウエア・ プレス」、「インテリア・ビジネスニュース」にライターとして執筆中。 著書「靴・バッグ 知識と売り場作り」(繊研新聞社)など。Bag Number編集長。

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