【編集長コラム】ベトナムのいま、ウォッチングvol.3 「ホーチミンのイオンモールへ」

By on 2015年3月15日

10.ホーチミン 日本のODA地下鉄工事

ホーチミンに移動して驚いたのは、高層ビルが立ち並んでいることと、ヨーロッパやアメリカ資本の企業がかなり進出していること。ハノイは旧市街があるためか、高いビルは郊外に行かないと見られなかったが、ホーチミンは街なかにドーンとホテルなどのビルが立ち並んでいる。さすが商業都市。

 

そして、街なかでは日本のODAの援助を受けている大規模な地下鉄工事が始まっている。工事現場は、露天堀り(?)のように、上の建物もすべて撤去されて囲いが張り巡らされている。道路も寸断されているので不便この上ない。開通するのは2018年頃だというが、その頃にはこの街はずいぶん違った顔になっていそうだ。

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ハノイでは、「VINCOM メガモール・ロイヤルシティ」というベトナム資本のショッピングモールへと足を運んだが、ホーチミンでは日本でもなじみ深い「イオンモール・タンフーセラドン」があると聞いたので行ってみることに。すでにホーチミン市には二店舗があり、ハノイではこれから一店舗がオープンする予定だ。

 

ホーチミンのイオンモールへは、バスで街の中心部から30分程走った空港に程近い立地にある。2014年1月にベトナム初の郊外型ショッピングモールとしてオープンし、地上4階建て、商業施設面積は約5万㎡、バイク4,000台、車500台の駐輪駐車場を備えた。核店舗のイオン直営店と約120店の専門店で構成されている。

1. イオン ホーチミン外観

 

日本の大型GMSと比べると小ぶりな規模だが、シネコン、ボーリング場、小型遊園地、フードコートなど様々な体験型の施設が中心的な存在。テト期間中もオープンしているため、家族連れで館内はごった返していた。家族で食事したり、お茶したりすることが大好きな民族だけに、各フロアにレストラン街があり、カフェも充実しているのは特徴的で面白いところ。旧正月のイベントとして、広場を使い日本でいう「書初め」のようなことも行われていたのも興味深かった。

2.イオン ホーチミン中

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一階フロアはファション、コスメ、アクセサリー等のショップがメイン。一角には「ジャパン・セレクション」という日本のアパレルや雑貨ブランドを集めたコーナーも設けられ「リズリサ」や「アナヒータ・ストーン」が入居。二階はヤングカジュアル系、三階は子供服、インテリアなど。

ベトナム人の平均的な給与が2万~5万円程度だとすると、まだまだイオンモールの買い物は贅沢品。ファッション品を買うというよりも家族で過ごすレジャーランドのような存在だ。日系企業はブランドで「ダイソー」「丸亀製麺」「吉野家」などが入店しており大人気。家電売り場ではなぜか「INAX」が「SANYO」と並んで大きくコーナー展開されている。

アパレルでは「GAP」「ジョルダーノ」「リーバイス」「ビルケンシュトック」などの全世界ブランドと、バッグ、靴関係はマレーシア系が多い。

11.イオン ジャパンセレクション

3.イオン バッグ&靴ショップ

6.イオン 直営店アパレル

 

インテリア系ショップは、70年代を彷彿させるようなポップな柄や派手な色が多い。家具もゴージャス感が不可欠のようで、シンプルやベーシックといった感覚はまだない。シンプル&ベーシックな「無印良品」が受け入れられるのはしばらく先だろうか。

服や雑貨も色バリエーション豊富で派手目なことがポイント。女性たちのファッションは、今は韓国系をマネすることが流行りのようなので、ティーンズアパレルやコスメ、生活雑貨なども期待できそうだ。

「DAISO」もあるが、こちらでは100円ショップではなく250円ショップと少々お高めだ。おもちゃ屋では、日本の「サムライ」「日本人形」といった、ジャパニーズトイが人気があるようだ。

 

9.イオン ダイソー

5.イオン 日本のおもちゃ屋

 

全体ではまだまだ荒削りな印象だが、これからショッピングモール自体があちこちに出来てくるなかで、お互いに切磋琢磨しながら洗練されていく兆しは大いにありそうだ。日本企業は全体のまだ1割くらいなので、これからベトナムに進出していく気概のある企業が増えて行ってほしいところだ。

 

2015年秋頃に完成するハノイのイオンモールは、ここの3倍の広さを誇る。そのときには、これからベトナムもタイやマレーシア並みに郊外型モールが広がっていきそうである。地下鉄が完成する2018年頃には、ショッピングモール自体のあり方も変わっていそうだ。

毎年ウォッチングしていないと、あっという間に変化していく国、ベトナム。アジアのショッピングモール巡りもしばらく終わりそうにない。

 

次回は、ベトナムで気づいたこと、街中ウォッチングなどをまとめてみたい。

 

 

※こちらの記事の抜粋を、インテリア・ビジネスニュースの3月10日号に掲載しています。

 

 

 

About 川崎智枝

靴・バッグ業界の経営コンサルティング会社にて、23年間MDアドバイスや店舗の活性化、店長・スタッフセミナー等を実施。2014年4月よりフリーとして活動。 コンサルタントとしてメーカーや小売店に対し、「何を売るか」「どう売るか」までを幅広く指導。また研修コーチ、ファシリテーターとして人材育成ワークショップなどを開催。 日本皮革産業連合会主催の皮革研修では、三越伊勢丹、大丸松坂屋などの百貨店を中心にファシリテーターとして研修を実施。 生涯学習開発財団 認定コーチ、日本ファシリテーション協会会員。 業界誌「フットウエア・ プレス」、「インテリア・ビジネスニュース」にライターとして執筆中。 著書「靴・バッグ 知識と売り場作り」(繊研新聞社)など。Bag Number編集長。

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