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【編集長コラム】ふんどし店長 ドタバタ体験記 その1

By on 2016年2月22日

こんにちは。編集長の川崎です。

BAGNumberの読者の方であれば、「そういえばふんどしはどうなった?」と気になっておられる方も多いのではないでしょうか(私の思込み含む)。

私が「ふんどしイベントの店長」にご指名いただいてから、怒涛のような2週間の「ふんどしフェア」が先週で終わりました。
(主催日本ふんどし協会→http://www.japan-fundoshi.com/)

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バッグとはさっぱり関係ないネタではありながら、日々応援いただきましてありがとうございました。

BAGNumber読者の方々が、何人も遊びに来てくださいました!嬉しい限りです!

この仕事を長年しておりながら、恥をしのんで告白すると「店長体験」というのは実は初めて。

店長の皆様にアドバイスやセミナーをする立場ではありましたが、私はショップ出身ではなく、実地取材とウォッチングを重ねてきたマーケティング的な立ち位置の人間です。

けれど長らく、実際のところの「リアル店長経験」をしてみなくちゃならん!という悶々とした想いをずっと抱いておりました。

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服飾雑貨ではなくなぜふんどし?というご質問の件ですが・・・。

ひとつ ◆まずは同じ業界ではなくすこしズレたところに身を置いた方が、客観的に「ヒト・モノ・売り場」を観測できるということ。

ひとつ ◆「ふんどし」を販売する人々というのは私たち「日本ふんどし協会」以外あまり前例がなく、私たちが伝えることがそのままお客様に伝わり売上にダイレクトに繋がる。

・・・ある意味で前代未聞アイテムということも、チャレンジしがいがあるというものです。

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なんせバレンタインデー当日がまさに「ふんどしの日」という、こじつけも甚だしい(とはいえちゃんと認定された記念日)スケジュールではありましたが、それもまた一興。だいぶお客様との会話のネタにもなりました。

わずか2週間ではありますが、この貴重な経験から私が気づきを得たこと。

そして何かしら、ここから売り場に役に立ちそうなファクターを、私なりにまとめたいと思います。

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まずはコンテンツ、ネタをどう知ってもらうか。

1.【知られてない事こそSNSを味方につける】

日本ふんどし協会は、会長・中川ケイジ氏が2011年12月に立ち上げた【ふんどしを世界に普及させる】団体。

サラリーマン生活の中で鬱を患ってから、立ち直るきっかけとしてふんどしが一助となったことで、このミッションを心に決めたとのことです。

◆目指すは2020年 1億2000万人総ふんどし化計画

→2020年までに日本人全員が1人1枚はふんどしを持っている、そんな時代の到来を目標に

◆ふんどしでつながる、風通しの良い関係とネットワーク

→「ふんどしって気持ちいい!」ふんどしをコミュニケーションのきっかけに

◆マンガやアニメだけじゃない、日本が誇るCOOLJAPANアイテムとして世界へ

→日本の文化「ふんどし」を世界へ。“ふんどし”から“FUNDOSHI”へ

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会長・中川ケイジ氏はこんなイメージを抱いて、ふんどしを製作・販売しています。とにかく彼はSNSを駆使します。

今回の小田急百貨店さんでのイベントは3回目ですが、通りすがりの人だけではパワー不足。

なので足を運んでもらうきっかけとして、「ブログ」「ツイッター」「フェイスブック」を活用し、このイベントを知ってもらうアピールをします。

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「♯ふんどしフェア」などハッシュタグをつけて拡散、「ふんどし」で書き込んだ人を検索、FBによるメンバーのシェアなどを重視。

来てくれたお客様に「何か見ていらしたんですか?」と尋ねると、半分は「通りすがり」、けれど半分は「ツイッターで」、「何となくWEBで」、「前にテレビでやってたから気になって」など、SNSやメディアに触れて来てみた方がとても多い。

知られてないネタこそ、「ホントなの?」と確認したくなる、人に話したい、個人的に面白がりたい、という「拡散したい」という潜在力が働くのではと思います。

何もしなければ、半数の通りすがりの方で終了チーン!になるところでしたが、やはり人が足を運ぶきっかけは「SNS」、「口コミ」が強いことを思い知らされます。

ひとつだけ難しいと思ったのは、「ふんどしの着用イメージビジュアル」が圧倒的に少ないこと。

いまの若い世代にとってのSNSは「インスタグラム」が中心。ある女子大生スタッフに、「川崎さん、インスタにアップできるようなオシャレな着用シーンてないですかね?」と聞かれ、ハッとしました。確かに、うう、難しい。。。

部屋着、ましてや肌着なだけに、白Tシャツ&ふんどし写真、ってなんだか別の世界のビジュアルになってしまいそうですし。。

そのへんは課題が残りました。来年に向けてがんばります、ヒントをありがとうございました。

≪HIT POINT≫

◆SNSのチカラを侮るなかれ。誰がお勧めしているのかをちゃんと確認したい。わざわざ「足を運ぶ」なら、損したくない人が多い。

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次に考えたのは、売り場のアイテムをどう伝えるか。

2.【とにかくPOPに語らせる】

今回のイベントでは、とにかく最初から「POPを駆使して伝える」という大前提がありました。

今までの経験から、人が接客で伝えることも大事だけれど、まず、

「この四角い布が何がなんだかわからないよっ!」

方々に対しては、第一印象が人伝えよりも、POPのほうが抵抗がなく「読んでもらえる」ことに気づきました。

「ふんどしとは何か?」という、英語も併記されたハンディタイプのリーフレットを渡したことも大きかったです。

販売員をつとめる「ふんどしガールズ(私以外)」は、やはり男性客にとってはなんとなく照れくさい存在。

「ふんどし」という言葉を女子が使うだけでも、抵抗がある or 萌える方も少なくない。

そんなときは、POPの説明が接客をサポートしてくれます。メンバーにはイラストの上手な専門学校生が参加しており、とにかくイラスト系はお任せしてみようということに。

まず最初は「ふんどしガールズ」がそれぞれ自分の名前を出して、「推しふんPOP」を作ること。

そして中川会長から随時出るミッションを理解して、その意図を反映させた「私たちなりのPOP」を作ること。

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なんせ会長は日ごろ茨城県に住んでいるので、常時売り場に立つことはムリ。ひっきりなしに届くメッセージを売り場に立つ全員が読み、そのときに売り場に入っているメンバーが作製します。

中には字を書くことは苦手で誰かに任せたい~と言うガールズもいましたが、とにかくみんなが書かないと始まらないということもあって、最後は全員POPライターに変身してました。

「伝えないと伝わらない」特殊なアイテムだったこともありますが、やっぱり接客がニガテな方は多いもの。

まず『読んで理解するステップ』があることが、次のステップの「接客」を受け入れる土壌作りを担ったと思われます。

≪HIT POINT≫

◆POPはたしかに「モノ言わぬ販売員」。でもPC作のキレイなものでは伝わらない。「手描き」のぬくもり、イラスト、メンバーのキャラが透けて見える個性が必要。

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そして次に接客へ。。

3.【お客様が“買うべき理由”を伝える】

売り場には大量の「ふんどし」を積み上げ、下半身マネキン(笑)にはふんどしをつけ、準備は万端。

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とはいえ、「これでお客様には“ここが、theふんどし売り場!だ”と思ってもらえるだろう」、と考えるのは早急でした。

売り場があって、「モノ」があれば、気になった人は入店して気に入れば買ってくれる、、、と簡単に考えがちな私たちですが、そこにはまだ足りないものが。

「買う理由」です。

モノがそこにあっても、「なぜこのタイミングで“コレ”を買わなくてはならないか」という理由が必要です。

この辺りはもう、2/8のエントリーを読んでくださった方はご存じだと思いますが。。

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「バレンタインはふんどしの日」なんです、チョコレートと一緒にふんどしギフトはどうですか?

健康面でもちゃんと実証済みです。

夜だけでも締め付けをやめれば、鼠蹊部のリンパや血流がアップして、結果的に冷え性やむくみも解消。

送別会、イベントなどのパーティで、他にはないおもしろギフトとしてコミュニケーションが図れる。

そして今年は「申年」ということもあり、「赤い下着」は縁起物。今年しか出ない限定「赤ふん」も。

外国人の方には、メイドインジャパンだけでなく、鮮やかなプリント地を楽しんでもらい日本のお土産に。

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こんな具合に、お客様が手にとるべき理由をたくさん考えました。

こっちは「売りたい気持ち」まんまんでも、“お客様にとってどうなん?”という視点は、意外と欠落しがちだと思います。

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また、お客様のアタマの中に「?」を浮かべてもらうことも重要。

「えっ?ふんどしの日って何?」

「なんでいまふんどしなの?」

履いてる人いるの?」

と、通りがかったお客様のアタマはこんな「?」だらけ。疑問符がたくさん浮いたところで、すかさず、

「ご存じありませんか?いま話題沸騰中ですよー」とか

「テレビやネットで話題のふんどしですー。リアル店舗はここだけになりますー」

とお声掛けする。

そうすると、アタマの中の「?」の解消されるヒントが提供され、ナゾを解きたいがために入店する

ヒトは、「?」のままではストレスがたまるので、どうしても謎は解きたいもの。

最初は「なんでこんもの売ってるの・・・?」と、けわしい顔で入ってくる人が少なくありません。それもまたこっちにしてみたら、ツッコミポイントでした。

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≪接客一例≫

ち「ふんどし付けたことありますか?」

A「もちろんありませんよっ!(激しい抵抗)」

ち「ですよねー(共感)。普通ないですよね。でも私たちは、『夜だけふんどし』勧めてるんですよ。」

A「え、・・・夜だけでもいいんだ。」

ち「もちろんそうですよー。昼間はパンツでしゃきっと出かけて、夜はお風呂上りにリラックスしたいから、ふんどし。

朝の目覚めがめちゃ気持ちいいですよ(感覚に訴求)。 普段冷え性とかありませんか?」・・・・

みたいな流れが多かったようでした(特に女性の接客)。

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「すっきり」とか「リラックス」とか「めちゃ気持ちいい」とか「人生変わるかも(大げさ 笑)」みたいな、「右脳に訴える言葉」を、メンバーそれぞれが編み出していた気がします。

体験を通した「自分の身体から出る言葉」は、強いですね。

≪HIT POINT≫

◆いまなぜ「ふんどし」を買わなくてはならないか?を伝える。お客様が手に取るべき理由、使うべき理由、広める理由、これを揃えなくてはモノは動かない。

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長くなりましたが、ここからその2に続きます。

次回は「チーム」力。これを意識できたのも今回の体験の中で大きかったです。

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About 川崎智枝

靴・バッグ業界の経営コンサルティング会社にて、23年間MDアドバイスや店舗の活性化、店長・スタッフセミナー等を実施。2014年4月よりフリーとして活動。 コンサルタントとしてメーカーや小売店に対し、「何を売るか」「どう売るか」までを幅広く指導。また研修コーチ、ファシリテーターとして人材育成ワークショップなどを開催。 日本皮革産業連合会主催の皮革研修では、三越伊勢丹、大丸松坂屋などの百貨店を中心にファシリテーターとして研修を実施。 生涯学習開発財団 認定コーチ、日本ファシリテーション協会会員。 業界誌「フットウエア・ プレス」、「インテリア・ビジネスニュース」にライターとして執筆中。 著書「靴・バッグ 知識と売り場作り」(繊研新聞社)など。Bag Number編集長。

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