「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019」地域・つくり手・ユーザーとをつなげ、皮革を通じた産地活性化を図る/山口産業株式会社

By on 2019年5月20日

「レザーサーカス ウェブショップ」オープン

 

山口産業では全面的にクロムなめしをやめて「ラセッテーなめし」一本に切り替えた。ラセッテーなめしとは、オリジナルの100%植物タンニンを使った“人や環境に優しい、なめし製法。「日本エコレザー」の認証も受けている。

 

海外(特に欧米)は日本よりも厳しい安全基準を設けているため、これをクリアできる革であるという自負を持って取り組んでいるという。山口社長にお話を伺った。

 

「徐々にラセッテーなめしが浸透するにつれ、『どこで買えるのか?』という問い合わせが増えてきたため、会員登録も不要で誰でも1枚から革を買うことができる『レザー・サーカスwebショップ』をオープンしました。

サイト内には、詳しい写真に加えて、革のグレード感や素材の特徴、使用目的などをなるべくわかりやすく掲載しています。工場見学会も定期的に開催していますので、サイトからチケットを購入いただければ、製品になるプロセスを工場で実際に確認していただけます」
(山口さん)

 

(画像:「JFW JAPAN CREATION 2019」出展ブースより)

 

 

中標津の“エゾシカ”皮から着手

 

野生動物による農林業への被害が年々深刻になるなか、有害駆除後、
廃棄されてしまうシカやイノシシの皮の利活用が急務である。これらを有効な資源として活用しようという「MATAGIプロジェクト」に関わる山口社長は、狩猟された皮を一枚一律5,000円でなめし、「皮革素材」として地域へと還元している。

 

産地が革製品をブランディングし、地域・つくり手・ユーザーとがコミュニケーションし合えるような仕組みをつくる「レザー・サーカス」事業は、多くの産地活性化プロジェクトに携わってきた。

 

2018年夏、北海道の中標津町にて、自治体の協力も得ながら、エゾシカの皮を利活用する事業に着手。革の検品や等級分け、メーカーとのコミュニケーションなどは「フジトウ商事」(東京・浅草)に委任している。今後はさらに、地域から始まり販売店、ユーザーへと賛同者を広げていくとのことだ。

 

「支援産地は全国280カ所あまりになりました(2016年8月集計)。これからも製品を安定的に供給できる仕組みづくりに取り組んでいきたい」(山口さん)

 

 

【エディターズメモ】

 

■最近はジビエ料理が流行っているが、革はどうしても一番最後。国産原皮の革も“エシカル意識”の高まりのなかで期待される。

■「マタギフォーラム」が東京で開催され、シンポジウムには北海道のハンターや自然ジャーナリストが登壇

■サンプル帳はwebショップで全3冊で3,000円で販売中。見学会チケット付きも用意されている

山口産業株式会社(販売代理:一般社団法人やさしい革)
 
東京都墨田区東墨田3-11-10
TEL: 03-6661-8775
FAX: 03-3613-3239
https://www.leather-circus.shop/ (販売サイト)

東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」を再構成

東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」
平成30年度 東京レザーファッションフェア2018(ピギーズ・スペシャル)に係る都内皮革鞣製業の広報・宣伝事業

企画:株式会社ソーシャルデザイン研究所
取材担当:川崎智枝(「B.A.G.Number」)

ブックレット「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」は、「第100回東京レザーフェア」(2019年5月22日~23日開催)の会場内、東京都/東京製革業産地振興協議会ブースで設置・配布予定

2019年春、リニューアルした東京都立皮革技術センター公式サイトでは、ブックレットの誌面をPDF化。オンラインで閲覧可能です。

東京都立皮革技術センター 

http://www.hikaku.metro.tokyo.jp/honsho/pigskin/

About 鈴木 清之

オンラインライター、ブロガー。「装苑ONLINE」、スタイルストア「つくり手ブログ」<徒蔵(カチクラ)ガイドブック>ほか、一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA/皮産連)オフィシャルブログおよび関連事業のSNSアカウント<中の人>業務、コンテンツ運用を担当。 紙媒体ではムック「日本の革」(エイ出版社)の取材・ライティングを担当した。 弊誌では担当分のニュースを「B.A.G.NUMBER LENS」として発信。日本国内のバッグブランドを中心に財布、革小物からライフタイルグッズまで幅広く「レザー」「エシカル」「ナチュラル」「サスティナブル」に関するトピックを紹介している。 東京・北千住で生まれ、リーガルコーポレーション(現在は浦安に移転)や大峡製鞄をはじめとした ものづくりのメーカー、ファクトリーが身近にある環境で育つ。精肉店の三代目として家業を継ぐべく竹岸食肉専門学校を卒業。ファッションへの夢を断ち切れず、文化服装学院に入学、同校ファッション情報科を卒業。

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