「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019」革づくりへの真摯な姿勢が、高品質な“豚ヌメ革”を生み出す/ニシノレザー株式会社

By on 2019年5月19日

10年前から継続している「板張り乾燥」

 

加工される前の、下地に使うピッグレザーのなめしが得意なニシノレザー。なかでもタンニンでなめされる“ヌメ革”は、業界内でも作れるところは数少ないうえに、皮の乾燥は昔ながらの“板張り”で行っている。東京都内のタンナーでは、この板張りで行うのはもう1社しか残っていないとのことだ。

 

本社工房の2階では、大きな板にヌメ革をピンと張ってクギ打ちし、外気に触れる場所でゆっくりと自然乾燥させている。乾燥の工程は、品質を左右する重要なプロセス。こうすることで革が平板になり、製品メーカーも扱いやすくなる。

 

「この乾燥方法は10年くらい前から始めました。昔からのやり方であるクギ打ちは、労力はかかり大変でありますが、高い品質のものを作りたいからこそ継続しています」と西野佳伸社長。

 

(画像:「JFW JAPAN CREATION 2019」出展ブースより)

 

 

クオリティを追求するヌメ革づくり

 

工場には、用途やロットに合わせて、大きなドラムが4台、中ドラムが7台、そして小ロットの発注を受けるための小さめなステンレス製ドラムが2台稼働している。また温度管理も重要な作業で、冬場と夏場では水温が違うために、最適な温度に微調整することも欠かせない。

「ヌメ革づくりは、なめし方の良し悪しだけでなく、原皮のクオリティも顕著に表れます。最近では豚の原皮が10年前よりも薄くなっている傾向があるので、なめし方もより高度になりました。それでも研究を重ねながら高いクオリティを保ち、『豚革は安い』というイメージを払拭させたいと思っています」(西野佳伸社長)。

 

ニシノレザーが開発する、黄変しにくい“スーパーホワイト”のノンクロームレザーは、国内外からも引き合いの高いシリーズとなっている。「いいものを作り続ければ、認めてくれる人が必ずいる。製品となれば、革が“名刺代わり”に営業してくれると思っています」と西野社長は笑う。

 

 

【エディターズメモ】

 

■エコレザー、クロムフリーのなめしが得意。純白色のノンクローム素材は、海外有名ブランドでも扱われる

■西野社長からは頻繁に「革づくりは楽しい」という言葉が登場する。作業場をキレイに保つこともモットー。

■二階の乾燥室の「板張り」の光景は圧巻。自然乾燥だけでなく数台の大型扇風機もフル稼働

 

ニシノレザー株式会社
 

東京都墨田区東墨田3-5-3 
TEL:03-3616-4961 
FAX:03-3613-4602

 

東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」を再構成

東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」
平成30年度 東京レザーファッションフェア2018(ピギーズ・スペシャル)に係る都内皮革鞣製業の広報・宣伝事業

企画:株式会社ソーシャルデザイン研究所
取材担当:川崎智枝(「B.A.G.Number」)

 

ブックレット「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2019 東京産の皮革ピッグスキン」は、「第100回東京レザーフェア」(2019年5月22日~23日開催)の会場内、東京都/東京製革業産地振興協議会ブースで設置・配布予定

2019年春、リニューアルした東京都立皮革技術センター公式サイトでは、ブックレットの誌面をPDF化。オンラインで閲覧可能です。

東京都立皮革技術センター 

http://www.hikaku.metro.tokyo.jp/honsho/pigskin/

 

 

About 鈴木 清之

オンラインライター、ブロガー。「装苑ONLINE」、スタイルストア「つくり手ブログ」<徒蔵(カチクラ)ガイドブック>ほか、一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA/皮産連)オフィシャルブログおよび関連事業のSNSアカウント<中の人>業務、コンテンツ運用を担当。 紙媒体ではムック「日本の革」(エイ出版社)の取材・ライティングを担当した。 弊誌では担当分のニュースを「B.A.G.NUMBER LENS」として発信。日本国内のバッグブランドを中心に財布、革小物からライフタイルグッズまで幅広く「レザー」「エシカル」「ナチュラル」「サスティナブル」に関するトピックを紹介している。 東京・北千住で生まれ、リーガルコーポレーション(現在は浦安に移転)や大峡製鞄をはじめとした ものづくりのメーカー、ファクトリーが身近にある環境で育つ。精肉店の三代目として家業を継ぐべく竹岸食肉専門学校を卒業。ファッションへの夢を断ち切れず、文化服装学院に入学、同校ファッション情報科を卒業。

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