- 【B.A.G.NUMBER LENS】サンプル、素材、什器ほかクリエイターたちがレアアイテムを大放出! 「デザビレ蚤の市」3月2日開催
- 【B.A.G.NUMBER LENS】3月12日「サイフの日」キャンペーン 今年もスタート!
- 【B.A.G.NUMBER LENS】バッグ企画卸 藤和商会(東京・浅草橋)新サイト「今日を豊かにするデザイン、もの・人・こと」が送料無料、決済サービス拡充
- 【編集長レポート】第87回ギフトショー、編集長的“駆け足”速報レポート Part1
- 【B.A.G.NUMBER LENS】<浅草ものづくり工房>スペシャルセミナー「ドロフィーズキャンパス(静岡・浜松)視察見学研修会」2月23日開催
- 【B.A.G.NUMBER LENS】「本日は革日和♪」セミナー&ワークショップも人気 「素材博覧会 -YOKOHAMA 2019冬-」2月15日スタート
- 【SPECIAL】フランスから届いた注目のステーショナリーブランド「LOUISE CARMEN(ルイーズ カルメン)」
- 【B.A.G.NUMBER LENS】「第87回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2019 LIFE×DESIGN」スタート
- 【B.A.G.NUMBER LENS】<すみだ まち処>「まちのかばんやさん ~新墨田鞄工会~」2月15日からスタート
- 【B.A.G.NUMBER LENS】<浅草ものづくり工房>春のビジネス情報セミナー「グローバル化時代のものづくりビジネス」2月7日(東京・奥浅草)開催
【編集長コラム】金沢名物レストラン「ステーキハウス ひよこ」で学んだこと その2
こんにちは。編集長の川崎です。
金沢「ビーフステーキひよこ」で学んだこと、その1はこちら。
食べるだけにとどまらず、取材根性で伺った「ベストパフォーマンス経営(仮)」とは!?
と、その前にもういっかい、ドンっっ! あー、お腹すいてきた。
54年間守ってきたメニュー
さて、こちらでのメニューは、「ステーキのコース」ひとつだけです。
前回も書きましたが、こちらのお店の特徴は。。
◆「ごはんはなし」「アルコールは瓶ビール、赤ハーフボトルのみ」
◆「7名」が、横にみっちり並んでいっぱい(カウンターはたぶん3.0~3.5mくらい…)
◆「東京オリンピックの年(1964年)」にここの場所でスタートし、54年間同じメニュー
◆店舗には一切お金をかけない
◆逆に、素材には徹底してこだわる
もう何というか、すがすがしい!!
金沢出身の知り合いから、小さい頃はこの店で家族でステーキを食べるのがご馳走だった、という思い出を聞きました。
そんな家族の記憶も濃密に詰まったお店なんですね。
ご主人の背中には高倉健さんの写真もあって、どうやら映画の撮影のたびに立ち寄られたそうです。
著名人も足しげく通われた店。確かにこんな店は、日本全国探してもきっとない!と断言できますね。
舌で切れそうなレアな肉質
「ステーキハウス」は、もとはご主人が若い時にコックをされていて、そこから独立したご経験から来ているとのこと。
まず肉の質がすべて。仕入れは牛ヒレのみを使用。ミディアムレアの絶妙な焼き加減。
仕入れ業者が持ってきた肉にちょっと指を入れたら「あ、この牛、風邪ひいてる」とかわかってしまうそう! えー!ホントにっ?!
そんなプロの見極めが可能だからこそ、もはや店頭にすら並ばない、料亭レベルの極上肉なのではなかろうかと推察いたします。
*
下手したら、舌で切れます!マジで。「そのくらい柔らかいものならば、実は回転率がいいから。」とご主人談。
ずーっと噛み続ける“歯ごたえ系”の肉ではなくて、スルスルと難なく食べられてしまうからこそ、あっという間に女性でも完食してしまえるというのも納得。
食べる時間がとても「短い」ですが、脂も少ないので、嫌なもたれ感も残りません。
そして、ナイフとフォークではなく、お箸を使うのもそんな理由。肘がつっぱるナイフではなく、お箸であれば、隣の人の隙間がなくても食べられるからだとか。
とはいえ、全く狭苦しい感じは受けませんでしたけどね。
お客様の要求を“聞き過ぎない”こと
「で、和風のさっぱりしたタレにしたのは、辛いとごはんやパンが欲しくなり、そうなってくると味噌汁やら漬物やらも出さなあきまへんやろ。なんにでも応えてたら身体もたないからね。」と、楽しそうに笑うご主人。
あー、こんな商売人の方って大好き! そうなんですよね、なんでもかんでも要求に応え続けていくことは、さて商売として大切なことなのか?と考えさせられます。
サービスも徹底しつづけるとキリがない。
とにかく、ステーキのクオリティは徹底して下げないこと。そこは神レベル!
旦那とも話しましたが、だいたい原価率は70〜75%ぐらいではなかろうかと。ただ、来月からまた値上げになるそうです。
ご主人から学んだのは、「自分たちの店(仕事)では、何を一番大切にしているのか?」ということ。
すべてをパーフェクトにすることはできないけど、自分たちが貫きたいことを絶対にぶらさない。この問いは、すべての商売に通じるのだろうと思いました。
同じ時間帯で同席した方々は、写真を撮りまくり、もくもくと肉と向き合って、完食してだいたい30分以内に退出。ラーメン屋並みですな(笑)。
お話してたので約50分あまり店内におりましたが、外では次の組のお客様がお待ちです。はやっ!
「人の記憶に残る味」とは
あっという間の「ひよこ」体験でしたが、外に出てからタクシーの中で、この小一時間の経験をぐるぐると考えておりました。
嗚呼、知ると体験するとは大違いなんだな。
自分のなかで、カチリと「パラダイムシフト」が起こりました。
こんなに“人の記憶に残る味”って一体世の中に何件あるんだろうか。まだ知らない店が世界にはきっとたーくさん。。
そんな店にこれからも出会っていきたいなぁと、しみじみ実感しながらの帰路でした。
*
0 comments